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腎臓内科医の診療日記①

平成30年4月より名古屋医療センター腎臓内科の中村智信先生(透析専門医、腎臓専門医)に、「腎臓内科医の診療日記」を毎月掲載していただく事となりました\(^o^)/ありがとうございます。

中村先生には月に2回程透析センターの回診にもお越しいただき、患者様も専門医の先生に診ていただけるという安心感につながっています(*^_^*)

 

腎臓内科医の診療日記①

 

腎障害が進行して、透析が近い将来必要となったときに、腎臓内科外来では丁寧にその必要性をお話しします。透析を行わない場合は死んでしまうこと、透析準備が間に合わない場合、通常の導入に比べて危険を伴うことなどを説明すると、多くの方は嫌々ながらも仕方ないですね、と諦めて透析準備の方向に同意してもらえるのですが、たまに透析治療を受けなくても大丈夫ではないか、透析をやるくらいなら死んだ方がマシだ、と抵抗されることもあります。

 

そのような場合、透析準備が出来ないまま腎障害が進行してしまうのですが、先日もそのような方が、休日に呼吸困難となり緊急入院されました。仕方なく、首の静脈から局所麻酔をして透析用の太いカテーテルを心臓近くまで挿入し、緊急透析を行って一命はとりとめました。透析を継続するために必要な内シャントを手術で作成したものの、術後しばらくは血管も細いため、まだしばらくカテーテルからの透析が必要です。

 

透析に抵抗されるお気持ちはとても理解できますが、透析をやらずに命を落としてしまったり、導入期に危険な目にあったり長期入院となってしまう事は、やはりすすめられません。腎臓内科外来で長年診察を続けておりますが、このような患者さんにお会いするたびに、どのように説明すれば納得してもらえるだろうかと考え続けています。