ほのぼの通信2025年5月号
百花繚乱!お江戸の町民文化
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺』では、浮世絵絵師の東洲斎写楽や喜多川歌麿をプロデュースした書店兼版元(現在の出版社)「耕書堂」を経営し、企画から制作、販売まで行った、江戸のメディア王、蔦屋重三郎(通称:蔦重)が主役です。江戸時代は町民が芝居や相撲を見物したり、一説によると識字率も80%と高かったので、本も読まれました。ちょうど良いタイミングで、デイケアのご利用者様から、すてきな浮世絵の複製をいただき、『吉田・ハートフル美術館』と称して、エレベータの中を艶やかに彩っています。ぜひご覧ください。
蔦重とTSUTAYAの関係
書籍やゲームを扱う『TSUTAYA』と『蔦屋書店』は、蔦重とは血縁関係は無いそうです。創業者の祖父が営んでいた置屋の屋号が『蔦屋』であったことや蔦重をあやかってなど、諸説あるようです。
大首絵
写楽と歌麿の大首絵を比べてみよう!
「もっと近くで見たい!」という欲求を満たす、上半身のみの構図で、表情やしぐさなど細部まで描かれました。現代でもアイドルや俳優などの写真を楽しむように、買い求められたようです。
吉原は桜の名所?
蔦重が生まれ育った吉原のメインストリートには、なんと期間限定で桜が植えられたそうです。開花時期にあわせて山から根が付いたまま運び、散ると抜くという贅沢なものでした。150両(約600~900万円)ほどかかったそうです!

写楽の役者絵
写楽の活動期間は何と10か月!その後、忽然と姿を消した謎の絵師です。役者の個性や表情を強調した、大胆な画風には、当時は賛否両論があったようですが、目つきやポーズ、指先の表情など、巧みに描かれています。

歌麿の美人画
お店で働く女性や芸者などの美しい所作や繊細な表情を描いて大人気!描かれた女性が働くお店も大繁盛!! 着物の着こなしが参考にされたりと、ファッション誌の役割もあったようです。
